よくある質問

建築家に設計を依頼するメリットを教えてください。

建築家は、建築主と一緒に建物をつくります。この事は、建築主に言われた通りに図面を描くこととは異なります。言葉として出たことの奥に何があるのかを常に考えるようにしています。違う側面から物事をある意味客観的に見て、色々な意味でバランスの良い提案ができるよう心がけています。ですから、建築家に設計を依頼することは決して楽ではないかもしれません。ただ、もし本当に自分の側にたって、住まいづくりを一緒に考える専門家を望まれるのであれば、自分が信頼できる建築家を探すより良い方法は無いと思います。


相談・依頼方法を教えてください。

電話、メール、インターネット等の依頼により、まずお会いしてお話を伺います。
(『はじめに』のページをお読みください)
お互いが信頼できるパートナーであることが確認できたら設計依頼書を作成し調印いたします。
この段階では設計料等の金額は取り決めできません。
現地調査や行政との打ち合せを行い 法的にどのような建物が建てられるのか検討します。
建て主に記入していただいた住宅計画調査(アンケート)を基に要望をまとめ、設計図作成の参考としています。
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相談する前に何か準備しておくものはありますか?

こちらからご用意をお願いしているものはございません。難しく考えずに、楽な気持ちでお話に来ていただければと思います。もちろん具体的なご相談がおありの方は、その資料をお持ちいただければこちらも具体的にお答えできるので、有効かもしれません。またもし住まいについてのご相談でしたら、出来ればご家族の皆さんとお話し出来た方が良いと思っています。


依頼から完成までの流れを教えてください。

具体的な流れは、下記の図のようになります。
依頼から完成までの流れ

調査企画

これから建てようとする建築について、あらかじめ必要と思われる条件(建築の目的、用途、規模、敷地、工事費等に関する技術的、社会的、経済的その他の諸条件)を明らかにし、プロジェクトの骨格について整理する作業です。必要に応じて多方面の専門家の協力が必要になることもありますが、特に建築家は建築主の意図をより深く理解しなければならない重要な立場なので、最初から参画し、助言、協力いたします。

基本設計・設計監理契約

調査企画の段階を踏まえ、建築主から提示された要求、その他諸条件を整理し、提案する建築の構想を具体的に表現した設計図書やスタディ模型等を作成し打ち合わせを行います。この段階で確認するべき建物の配置や平面、立面、断面計画、規模や構造などについては十分な合意が得られるまで修正等の打ち合わせを行います。またこの基本設計を基に概算工事費を検討し、予算との大きなズレが生じていない事を確認します。

実施設計

基本設計がまとまると、次に実施設計図書を作成します。これは建築を実際に施工するに際して、施工者が設計意図を正確に読み取り、それに合致した工事ができる事と工事費の適正な見積もりが出来るように作成する設計図、仕様書、各種の計算書等の事をいいます。実施設計図書の作成にあたり、構造、設備等の多くの専門家との協同作業が必要となります。

監理

実施設計図書が完成すると、建築主は施工者を選定し、見積り条件等を定めて見積もりを依頼します。施工者の選定に際しては、当初より1社に決めて見積もりを依頼する場合と、3社程度の施工者に同じ条件で見積もりを提示してもらい、その結果1社に決定する(相見積もり)場合とがあります。工事金額、工期等について建築主と施工者間で合意の見通しが立ったら確認申請を行政、或いは民間の検査機関に提出します。工事金額が確定し、確認申請がおりたところで、建築主、施工者の間で工事契約が結ばれます。建築家はこれらの過程において、見積もりの査定を行い、助言を行います。確認申請に際しては建築主にかわり申請書の作成、提出をし、確認済書の交付を受けます。いよいよ工事が始まると、完成に至るまで、建築家は監理者として関与し、施工状況や施工図、材料、設備機器、工程など必要に応じチェックし、設計の意図が十分に実現するように努力します。

完成(竣工・引渡し)

建築主との関係は建築の完成で終わるわけではありません。竣工後1年目、2年目には施工者と一緒に検査を行い、不具合があれば、(工事契約に基ずいて無償、有償の判断をし)是正を指示、確認いたします。また生活をされてからも細かい相談にのらせて頂いています。あるいは生活する世代の変化による増改築の相談のも進んで応じていきたいと考えています。(但し、増改築等の相談の場合は基本的には別途設計監理料が発生します。)


設計監理料はどれくらいかかりますか?

設計監理料につきましては、平成21年度国土交通省告示第15号「建築士事務所の開設者がその業務に関して請求する事のできる報酬の基準」の考え方を基に、規模(床面積)と建物の用途に応じて設計監理料を算定するようにしています。最終的には工事金額は、工事契約をするまで決定されませんし、工事費の割合で決める場合、その業務(手間)の難易度によらずに設計監理料が変動してしまうので、先述のように規模と用途による算定の仕方の方がしっくると思っています。もちろん、ご予算によって全体的なバランスという事ももちろん考慮したいと思っていますので、遠慮なくご相談ください。目安としましては工事費の10%前後とお考えください。


設計監理料以外に必要な費用には何がありますか?

設計監理料に含まれないものとしては、別途手配となる、敷地の測量費用、ボーリングなどの地盤調査費用、確認申請手数料(行政や民間検査機関に納める費用)、あるいは竣工した後の話になりますが、登記をする際に生じる土地家屋調査士や司法書士に依頼する費用等があります。


予算が決まっているのですが…

上記で設計監理料に含まれていないものについて触れましたが、事業全体という視点で考えると工事費用の他にも準備しておかないといけない費用はあります。例えば新しく不動産を取得する訳ですから、不動産取得税が生じますし、火災保険にも加入しないとならない、ローンを組まれるでしょうからローンの手数料であったりなど多岐にわたります。ですので当然、全体として今回の事業に予算としてどの程度掛けられるのかが最も重要な事だと思います。建築家はそのような視点でかかわっていきますので、是非信頼して頂いてご予算をお伝えください。もちろん魔法使いではないので、ご予算の中で全てをかなえられるとは限りません。ですが、その限られた予算をいかに有効に采配していくかについて一緒に考えさせて頂きます。


敷地がまだ決まっていません。相談に乗ってもらえますか?

住まいづくりとは本来敷地探しから始まりますしとても重要な事です。その敷地にかけられている法的な規制であったり、地盤の良し悪し、その敷地や周辺の状況をどう読むか、どんな建物が建てられそうか等、土地を探すには不動産屋さんだけでなく建築の専門的な助言が重要だと思います。ですので、まだ敷地が決まっていない状況でもご相談に乗りたいと思います。


完成までにどれくらいの期間がかかりますか?

完成までの期間は、構造、規模、用途など諸条件によって変わりますが、一般的な住宅(構造は木造、RC造、鉄骨造)の話でいいますと、工事に入るまでに6カ月~9カ月、工事期間として5カ月~9カ月、全体としては1年~1年半程度かかっております。


遠方なのですが依頼できますか?

もちろん、敷地の場所につきましては遠方でもお引き受けしたいと考えております。但しその場合、上記の設計監理料の他に、交通費として別途お支払いをお願いすることになります。はやりケースバイケースになろうかと思いますので、ご相談ください。


リフォームなどの相談もできますか?

もちろんです。最近の時例としましては、木造2階建ての住まいのリノベーションやマンションの一部に親の介護の為の水廻りや寝室を新たにつくったり、或いはマンションの大規模修繕の監理などもしております。特に2011年の震災後、私達の住まいに対してだけでなくエネルギーなどについての価値観は、より原始的な方向へと変化しています。また一方で、既に人口の数より住まいの数の方が多いという社会的な状況もあります。以前のようにスクラップ&ビルドを繰り返す時代でない事は明らかでり、誰も反対の気持ちはないと思います。リフォームだからと簡単に考えずに、今後も住まいを長持ちさせる為にも是非建築家に相談されてみてはいかがでしょうか。


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